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最終更新日:2021-11-04

10tトラックのドライバーの仕事内容と平均年収

トラQ編集部
10tトラックのドライバーの仕事内容と平均年収
トラックドライバーとして働きたいと思い、その中で給料面を考えて一番大きな10tトラックのドライバーを目指すことを検討している人もいると思います。

その反面、一番大きいトラックで働くとなると、業務内容が自分の体力が心配に思う点もあるでしょう。

そんな10tトラックのドライバーの仕事内容と給料面については以下のようにまとめられます。

・10tトラックの仕事内容では距離や重量が長く・大きくなる
・10tトラックのドライバーの平均年収は約350万円から450万円
・10tトラックのドライバーの需要はかなり高い


今回はこれらの項目を含めて、10tトラックのドライバーに関する情報を紹介していきます。



【目次】
1.10tトラックのドライバーの仕事内容は?
 1-1.主な仕事内容
 1-2.配送範囲と業務時間
 1-3.特殊な10tトラックについて
2.10tトラックの年収について
 2-1.10tトラックのドライバーの平均年収
 2-2.平均年収とあまりにも違う場合は?
3.10tトラックのドライバーになるには?
 3-1.大型免許の取得
 3-2.大型免許取得後の就職・転職
 3-3.実際の10tトラックのドライバーの募集形式
4.10tトラックのドライバーの厳しい点と良い点
 4-1.身体への負担がかかる
 4-2.運送で様々な土地へ行ける
 4-3.1人でいられる時間が多い
 4-4.安定して仕事が入り続ける
5.10tトラックのドライバーの配送の仕事のまとめ



10tトラックのドライバーの仕事内容は?


10tトラックのドライバーとして働いていく人で、最初に確認しておくべきところは実際の仕事内容です。

何となく大きな物を長距離で運ぶイメージがあるかもしれませんが、重要な点はそれだけではないので、業務を吟味するためにもしっかりと見ていきましょう。

主な仕事内容


10tトラックはトラックの中で最も大きい規格ではありますが、仕事内容的には他の規格のトラックと大きく変わることはありません。

主な仕事は食品や製造品などの配送、引っ越し業務、土木建築関係の資材、工事現場の土や砂利、石油や天然ガスの燃料といった幅広いジャンルで、大量の積み荷や大きめの積み荷を扱っていきます。

これらの仕事に合わせて一般的な荷台の形状である平ボディやバンボディ以外にも、ダンプカーやタンクローリーなどの形状が使われています。

他のトラックと違う点は、基本的に積み荷が大きくなることから、手作業での梱包や積み下ろし作業ができないので、基本的にはある程度まとめられた荷物をフォークリフトで積み下ろしすることになるところです。

そのため、10tトラックのドライバーを募集する条件の中には、フォークリフトを使える人を歓迎する場合もあります。

もちろん、雇用する会社の方針や配送先の環境によっては、ドライバーがフォークリフトを使えなくても良い場合があるので、フォークリフトが必ず必要な仕事というわけではありません。

どちらにしても他の規格のトラックでは積み下ろし作業などの手作業が必要な部分が、10トントラックはやらなくて済むので、その点では身体の疲労や腰の負担が少なくなるのはメリットと言えます。

配送範囲と業務時間


10tトラックの配送や運搬の範囲は中距離から長距離となっており、他の規格のトラックと比べると長い距離を走るものです。

県内のような狭い範囲ではなく、地方単位でのルート配送や会社を拠点にして全国的に回っていくもの(チャーター便)になるので、業務時間内では運転の時間が最も長くなります

業務時間は多くの会社員と同様に、朝から夕方の仕事もあれば、早朝から昼過ぎもしくは夕方から夜中といった特殊な時間帯や完全な夜間運送になる仕事もあります。

ただ、仕事によって逐一時間が変わることは少なく、いずれかの時間帯に固定されて運送していくものです。

休日に関しても土日休みのところもあれば、ローテーション勤務になっているところもあるので、会社によって大きく異なります。

年間休日は100日以上確保できる会社が多く、夜間業務でもその点は変わりません。

配送範囲は広く遠いほど、勤務時間は早朝・夜間に近づくほど給料面が良くなる会社は多いので、自分の働きやすい環境や時間帯を見て選べるようになっています。

特殊な10tトラックについて


10tトラックの中には運転席と荷台の部分が分離できる大型のトレーラー(牽引自動車)も含まれています。

ただし、このトレーラーを使う場合は10tトラックを運転する大型免許とは別に「牽引免許」が必要です。

また、タンクローリーで石油や天然ガスといった危険性のある燃料を運送する時も「危険物取扱者」が必要です。

この他にもクレーン付きの10tトラックでは個別にクレーン免許が必要であるように、10トントラックの幅広い範囲の運送は全て大型免許のみで可能というわけではありません。

未経験を歓迎する会社の場合は、これらの免許取得について補助を指してくれるところがあるので、会社の募集要項でよく見ておきましょう。

10tトラックの年収について

10tトラックの年収について
トラックドライバーを目指すモチベーションとしては、給料面が良いところを考える人も多いと思います。

最大規格である10tトラックドライバーの年収はどのくらいあるのでしょうか?

10tトラックのドライバーの平均年収


10tトラックのドライバーの年収は平均で約350万円~450万円となっています。

価格の幅は年齢を要件にしている場合もありますが、10tトラックの場合は免許取得の難しさから運転技術が高いことは認められるので、年齢のみではそれほど大きく変化はしません。

ただし、体力的に衰え始める60歳以上のドライバーは、任される仕事内容が変わることで、年収が少し下がる可能性はあります。

最も給料が変わってくるのは移動距離や運搬量で、10tトラックでは固定給ではなく、距離や荷物の重さ・多さを参照した歩合給になっている会社もあります。

他の規格のトラックでも長距離や重量のある荷物を運送することはありますが、10tトラックは最大規格であることから、この2つの数値も大きくなり、給料面でのプラスも期待できます。

ただし、歩合給であると請け負った仕事によっては給料が大きく下がる可能性もあるので、給料の形式がどちらであるかはトラック会社に就職・転職する際に注意しておきたい点です。

もう一つ給料が変わるのは勤務時間帯で、夜間に運送するドライバーの方が、夜間手当を得られて多く稼げることもあり、全体的な年収にも大きく関わってきます。

この点も10tトラックで夜間に長距離を走る場合は常に稼働していることになるので、その分の深夜手当を多く受けられることになります。

深夜手当は夜の22時から翌朝5時の範囲が一般的であるため、早朝の3時~4時台から仕事を始める場合も、この手当が受けられるのです。

男女での平均年収の違いを見ると、男性が約450万円、女性が約400万円とやや差が開く形になっています。

この差は女性より男性の方が長距離や重量の多い業務を任される傾向にあり、その部分が影響して平均年収にも出ています。

ただ、運転技術が高い人や継続勤務していると男女の差関係なく、上記の平均年収以上の給料を稼いでいるので、男女の給与差も会社選びの際に確認しておくべき項目です。

平均年収とあまりにも違う場合は?


上記の年収はあくまで平均であり、最初の頃は試用期間や研修期間であることから、思ったよりも給料が上がらないかもしれません。

しかしある程度継続勤務して、普段の仕事でも特に問題を起こしていないのに給料が上がらない場合は、勤めている会社をよく考える必要があります。

トラックドライバーを扱う会社の中には、時間外労働による残業代や運送中の休憩時間を業務に含めないなど、不誠実な対応をして正当な報酬を与えないものも中にはあるようです。

特に10tトラックでは、見かけ上は給料が高く見えることもあり、細かい部分で給料が少ないと感じづらくなっています。

平均年収よりも大幅に低い場合は日々の勤務時間や時間外労働から考えて、不備がある時は会社に報告するなど、より良い別の会社を探していく方がおすすめです。

10tトラックのドライバーになるには?

10tトラックのドライバーになるには?
10tトラックのドライバーを目指そうとしている人の中には、まだ大型免許の取得をしてない人も多くいると思います。

ここでは免許の取得から会社探しまでの流れについて見ていきましょう。

大型免許の取得


10tトラックは最大積載量が10トンのトラックであることから、運転には大型免許が必要になります。

しかし、大型免許の取得は大前提として以下の2つの条件を満たさなければいけません。

・年齢が21歳以上
・普通免許の取得から3年以上経過している


この他にも視力や聴力といった身体的な条件はありますが、年数を要するこの2つはすぐにできる条件ではないので、注意が必要です。

そして、この条件を満たした上で教習所等に行くのですが、初めて大型車両を動かすことは運転技術的にかなり難しいものがあります。

既に中型免許を所持している人は大型車両に近い感覚を持っていますが、普通免許から始める人は、まず感覚を掴むまでに時間がかかります

そのため、条件としては普通免許から取得できるものですが、実際に動かしていく時は難しい車両を動かしていくことを理解しておきましょう。

難しいとはいっても教習で繰り返していくことによって慣れてくるので、心構えを忘れず、諦めず取得を目指してください。

大型免許取得後の就職・転職


近年トラック業界は、慢性的なドライバー不足に悩まされており、老若男女問わずドライバーを募集している状況があります。

その中で10tトラックのドライバーは大型免許が必要であり、その免許取得が運転技術を要する難しい資格であることから、業界の中でも最もドライバーを求めている状況と言えます。

そのため、大型免許さえ取得してしまったら、トラック業界への関わりや経験の有無に関わらず、採用される可能性は非常に高くなっています。

最初のうちは先輩に助手として付いて貰うなど、いきなり1人で現場に出されるわけではないので、未経験でも十分に働いていける業界です。

現在の10tトラックのドライバーは運転技術のある高齢ドライバーが多いこともあり、継続勤務が望める若手であれば、より歓迎されるでしょう。

実際の10tトラックのドライバーの募集形式


就職サイトや会社の公式サイトで10tトラックのドライバーを募集する場合は、募集要項の最初に「10トン」や「大型トラック」といった文字列が書かれていることが多いです。

それに加えて「食品配送」や「ミキサー車使用」などの業務で使うトラックの形状と「早朝」や「夜間」といった時間帯も書かれることが多いので、合わせて確認しておきましょう。

詳細な内容で見ておくべき項目は給料の形式、勤務時間と休日福利厚生です。

給料形式は先に紹介した通り固定給と歩合制の2つのパターンで、どちらが良いかはドライバー次第になります。

安定を取るのであれば固定給、仕事をやった分だけ給料を増やせるのは歩合給というように分けられますが、この固定給と歩合給の計算も会社ごとに異なるので、一つの会社で判断せず、比較するのがおすすめです。

ローテーション勤務などの特殊な勤務形態である場合は、休日が何日ごとにあるか確認しておくと、自分が働けるペースであるかの判断ができます。

休日も会社によるところもありますが、100日以下である場合は全体で見ても少ないので、給料面は良くても体力的にきつくなることは覚悟しておく必要があります。

給料と休日を照らし合わせて、明らかにどちらかのバランスが悪い場合は、いくら福利厚生が良くても労働環境に問題があるので、候補から除くことも考えていきましょう。

10tトラックのドライバーの厳しい点と良い点

10tトラックのドライバーの厳しい点と良い点
10tトラックのドライバーとして働く中には、どうしても厳しいと感じる点や他にはない良さを感じる点があります。

ここではその中でも特に感じやすい項目を見ていきましょう。

身体への負担がかかる


先に紹介したように、10tトラックでは運送する荷物が大きいことから、積み下ろし作業はフォークリフトで行うので、手作業による身体への負担は少なくなっています。

しかし、長距離・長時間の運転が多いことから同じ姿勢でいる状態が長くなり、そこから腰や肩への負担がかかってしまうことがあります。

勤務時間には荷物の待ち時間も含まれるので、そこでも同じ姿勢で待っていると、尚更身体への負担はかかってしまいます。

また業務が深夜勤務である場合は、途中で仮眠を取りつつ運転をしていくことになるのですが、この仮眠が上手くできずに眠気が取れず、それが肉体的・精神的な疲労として蓄積するパターンもあります。

この問題を解決するには、休憩時間で定期的に身体を動かしたり、日常生活での睡眠をしっかり取るようにしたりすることで対策は可能です。

ただ、初めのうちは慣れないこともあって、この点に厳しさを感じてしまうかもしれません。

運送で様々な土地へ行ける


10tトラックのドライバーとして働く場合は、決まったルート配送だとしても県を跨いだ移動になり、様々な土地を走っていくことになります。

そして、繰り返し様々な土地を走っていくことで、その土地の交通事情に詳しくなれるので、最適な道筋がわかったり、旅行の際に役立つ知識が得られたりするでしょう。

毎回違う場所へ配送する業務の場合は、景色も変わっていくので、飽きずに運転していけるものです。

運転が好きな人はトラックドライバーに向いているものですが、中でも10tトラックドライバーであれば退屈せずに運転できるところは良い点と言えるでしょう。

1人でいられる時間が多い


10tトラックのドライバーでは長距離・長時間の運転が業務のほとんどを締めるため、その時間は常に1人でいることになります。

そして運転に集中できる範囲であれば、運転中に何をしていても構わないので、好きな音楽やラジオを聞いて仕事ができるのもメリットです。

また、荷物の待機時間中もすぐに対応できる状態にすることで、同じように何をしていても構いません

このように1人の時間を作って仕事をしていけるところは他の仕事にはあまりない良い点と言えるでしょう。

音楽やラジオは運転中の眠気覚ましにもなるので、事故の対策をしつつ自分が心地よい環境で働いていきましょう。

安定して仕事が入り続ける


トラックで運送する荷物は、他の車両や運送方法で運べない物が多く、10tトラックのような大型であればその特徴は顕著になります。

このことから10tトラックのドライバーは将来にわたって無くならない仕事であり、急に仕事が変化する可能性も低ければ、それに伴う給料の変化も少ないものです。

それに加えてトラック業界では正社員での採用も多く、立場的にも安定しています。

高い給料を安定して貰える可能性が高いところは10tトラックのドライバーが誇れる良い点と言えます。

10tトラックのドライバーの配送の仕事のまとめ

10tトラックのドライバーの配送の仕事のまとめ
最後に10tトラックドライバーの仕事内容や年収に関する情報をもう一度まとめます。

・10tトラックの仕事は移動距離が長く、運送する荷物の量や重量が増えるが、基本的な内容自体は他の規格のトラックから大きく変わらない

・10tトラックのドライバーの平均年収は約350万円から450万円で、固定給か歩合給、移動距離や勤務時間帯といった要素から給料は変化していく

・10tトラックのドライバーは運転に取得が難しい大型免許が必要で、ドライバーの不足もあることから未経験や若手の需要はかなり高い


10tトラックのドライバーの仕事内容は基本的に他の規格のトラックと変わらず、むしろ積み下ろし作業での身体への負担は少なくなっています。

その反面、長距離・長時間の運転が必要でその面での大変さはありますが、給料面では満足できる報酬が安定して貰える可能性は高いものです。

今回の情報を参考にしつつ、10tトラックのドライバーを目指すことを改めて検討していきましょう。
この記事の執筆・監修
トラQ編集部 佐藤 哲津斗

運営会社、株式会社しごとウェブの代表。運送業界に貢献できるようにトラQを運営しています。
トラQを使っていただいている皆様の仕事探しのお役に立つことができれば幸いです。

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