キャリアカー運転手にはどんな免許が必要か仕事の内容は

近年はネット通販が拡大している状況などから、運送系の仕事に従事する方の人材への需要が非常に高くなっています。

その中でも、キャリアカー（積載車）に興味があり、専門のドライバーを目指す方も多いかもしれません。

キャリアカー（積載車）専門のドライバーになるためには、どんなことが必要で、どんな仕事をこなすことになるでしょうか。今回は、キャリアカードライバーに関することについて、以下のような内容を紹介します。



これからキャリアカーのドライバーを目指す方に参考になる内容をたくさん紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。




まずそもそもキャリアカーとは何かというと、車両運搬用の車両を指します。

交通事故などが起こった時に、事故車を運搬する大きな特殊車両を見たことがある方も多いかもしれません。

普段の生活ではあまり扱うことはありませんが、非常に重要な役割を担っている車両です。


キャリアカーは、自動車や建設用車両を運搬することを目的にしています。

自動車販売業者の販売所へ、海外から輸入されて港に到着している自動車を運搬したり、作業現場にショベルカーなどの建設作業用車両を運び、作業が終わったら再度引き取って元の場所に戻したり、などといった作業を行ないます。

キャリアカーに車両を乗せる際には、通常は乗せる車両に乗車して少し運転することになります。

このため一時的とはいえ、様々な車両を運転するタイミングがあります。

キャリアカーの運転手は、車両を運搬するキャリアカーだけでなく、様々な車両を運転する機会が発生するので、いろいろな車体の運転もこなせる臨機応変さも必要です。


非常に珍しい事例ですが、キャリアカーは個人でも所有が可能です。

自動車が非常に好きな方で、複数の自動車を保有し、場合に応じて使い分けをしたり、友人と交代しながら複数の自動車を運転することを楽しんでいる方もいるでしょう。

ただ、キャリアカーの保管場所の問題や、車両自体の値段の高さから考えると、やはりキャリアカーは事業用の車両として利用されることが多いでしょう。

よほど特殊な事情や、コアなファンでない限りは、キャリアカーは一般的に事業用として運転することになります。

キャリアカーを運転するために必要な免許とはどんなものでしょうか。実はキャリアカーと一言で言っても、大きく分けて3種類のタイプがあります。ぞれぞれのタイプによって必要になる運転免許が異なってきます。



キャリアカードライバーとして業務に臨む際に、運転したい車両があらかじめ決まっているのなら、運転に必要な免許を取得しておきましょう。


ローダーとは、1台分の車両を運搬できるキャリアカーです。別名、トランポとも呼ばれる車両です。見た目は一般的な4トン級のトラックと同じような印象ですが、後ろの荷台を下ろすと、車両を自走で乗せられるような形になります。

自動車整備工場やレンタカー業者、JAF（日本自動車連盟）などで利用されることが多いタイプのキャリアカーです。

キャリアカーの中でも特に使用頻度が高いタイプです。普通自動車運転免許があれば運転できるタイプの車両です。

中にはクレーンが備え付けられているタイプのローダーもあり、故障車を積載する場合など、自走できないケースでも作業が可能なタイプも用意されています。


単車積載用キャリアカーは、2台から5台の車両を積載できるタイプのキャリアカーで、大型自動車運転免許があれば運転が可能です。

単車積載用キャリアカーは、車両自体の運転も難しいのですが、積載する車両を運転する際にも技術と丁寧さが求められます。

複数の車両を狭いスペースに搭載し、しかも運搬中にずれなどで破損を起こさないようにしっかりとラッシングをしておかないといけません。

単車積載用キャリアカーは、複数台の車両を運搬するキャリアカーで、運転技術と積載技術が求められる車両です。


トレーラーは、最大6台～8台の車両を積載して運搬できるキャリアカーです。一般的には、6台が積載限度とされていますが、特定の地域において、港と工場の往復ルートに限定して、8台積載して運搬することが認められています。

多数の車両を積載して運転するには、非常に高い技術が必要になります。また、車両を積載し確実なラッシングをする技術も同時に求められます。

さらに、運搬中は相当長い車体を扱うことになるので、運転できない道路かどうかを瞬時に判断する能力も必要になります。

トレーラーは最大8台もの車両を運搬するキャリアカーで、相当高い技術と判断力が求められます。

キャリアカーのドライバーとして活躍するためには、車両ごとに定められた運転免許はもちろんのこと、高い運転技術などが求められます。

そのような難しい仕事をこなしていくキャリアカードライバーに向いている、適性のある方とはどんなタイプの人でしょうか。



キャリアカーのドライバーを目指す方は、自分に適性があるかどうかを事前にチェックしておくことをおすすめします。

就職あるいは転職してから後悔の無いように、あらかじめどんな人がキャリアカードライバーに向いているのか知っておきましょう。


キャリアカードライバーになる方の多くが、慎重に自動車を運転できる方です。通常の車両を運転する以上に、丁寧で慎重なオペレーションが必要になります。

キャリアカーは、車両の種類にもよりますが、最大級のトレーラーとなると、相当大きな車体を運転することになります。

しかもバックミラーで後方が確認しづらい状態での運転をしないといけません。普段の通常車両の運転とは比較にならないほど慎重で丁寧な運転が求められます。

また、キャリアカー運転だけでなく、積載する車両の運転及びラッシング作業においても丁寧で慎重な作業をしないといけません。

特に販売用の車両を運搬する際には、小さな傷一つでも大きな損害につながりかねません。

キャリアカーのドライバーは、運転及び車両の扱いに慎重に臨める方が望ましいです。


キャリアカードライバーの方は、自動車自体が好きな方が非常に多いです。キャリアカーのような難しい運転技術を要する車両を運転すること自体に喜びや、やりがいを感じられる、もともと運転が好きな方に適性があります。

また、キャリアカー自体の運転だけでなく、積載する車両の運転を楽しみにしているドライバーが多いです。短時間とはいえ、自分で購入して運転することは非常に難しい高級車を新車の状態で運転できるというのは至福の時間だと言います。

自動車が好きな方の方が、キャリアカードライバーに適性があります。


キャリアカードライバーの仕事の難しさは、巨大で重量の大きい車体を運転することにあります。

運転自体の難しさに加え、運転できる道路の選定も非常に重要な能力になります。大きな車体が通行可能な道路を選定して運転しないといけません。

通常の場合は、あらかじめ運転ルートを定めておき、通行できることを確認したルートを通行することになります。

しかし時には大規模な工事や事故対応などで予定したルートを通行できないケースも起こりえます。

そのようなときに、臨機応変に通行できるルートを判断し、事故を起こすことなく運転することが求められます。

キャリアドライバーには、運転するルートの判断を臨機応変にできる能力も求められます。

キャリアカードライバーとして従事することには、どんな魅力があるでしょうか。高い技術が求められ、丁寧で確実な作業が求められる難しい仕事ですが、その分やりがいや魅力も十分にあります。



これからキャリアカードライバーを目指す方は、仕事としての魅力についてあらかじめ理解しておき、就職・転職してから後悔のないようにしたいところです。

ぜひ仕事探しの参考にしてみてください。


運送系の仕事を行なっている方は、夜勤が多いというイメージがあります。実際に、長距離ドライバーなどの仕事の多くが遠方の指定場所に荷物を届ける際に、燃費や運転時間を考慮して、夜間に高速道路を運転するケースが多くなります。

しかしキャリアカードライバーは、どちらかというと夜勤の仕事は少ないです。キャリアカーを運転する距離自体もそれほど長距離になることは多くありません。

ただ、巨大な特殊車両を運搬するような、特別な仕事の場合は、夜間にしか運搬できないという案件もあることから、夜勤作業に従事することもあり得るので、あらかじめ知っておくべきです。

キャリアカードライバーは、比較的夜勤が少ないので、夜間作業が苦手という方でも安心して仕事に従事できるのが魅力の1つです。


キャリアカードライバーの仕事は、年齢に関係なく従事できる点は大きな魅力であり特徴です。

基本的に力仕事もそれほど多くなく、運転の技術がしっかりとしていれば、十分にこなせる仕事内容です。

実際、キャリアカードライバーに従事する方の中には、60歳を過ぎても現役でしっかりと働いている方もたくさんいます。

むしろ高い技術と豊富な経験があった方がスムーズに業務をこなせる仕事内容なので、年齢の高い方も優遇されるケースが多く、働きやすいです。

キャリアカードライバーとしての経験をしっかりと積むことによって、高齢になっても仕事に従事できるので、しっかりと働きたい方には特におすすめです。


キャリアカードライバーの方の収入は、就業する会社にもよりますが、比較的高く設定されていることが多いです。

運送系ドライバーの仕事の中では、最も高い水準にあるといわれています。

運送系ドライバーの中でも、通常のトラック運転手と比べると、キャリアカードライバーの方の年収はかなり高くなっています。

特殊な運転技術と慎重なオペレーションが求められることから、報酬にも反映されている様子がうかがえます。

運送系ドライバーの仕事の中で、収入をたくさん安定的に獲得したいと希望する方は、キャリアカードライバーを目指すのも一つの有効な考え方です。

キャリアカードライバーが勤務する企業には、どんなところがあるのでしょうか。キャリアカードライバーとして従事できる免許を持ち、さらに経験を持っている方は、非常に就職先が充実します。

現在、運送系ドライバーの人材が不足している状況となっているので、求人情報は非常に充実しているケースが多いです。



いずれの種類でも、多かれ少なかれ必ずキャリアカードライバーの人材が必要になる分野なので、仕事探しは比較的やりやすいです。


自動車の販売を行なっている、いわゆるディーラーと呼ばれる業者には、必ずと言って程キャリアドライバーの人材が確保されています。

輸入車を仕入れる場合、船舶で海外から港に陸揚げされた自動車を、販売店舗あるいは保管倉庫まで運ぶ仕事は必ず発生します。

自動車販売業者の場合は、特に新車を扱うケースが多くなるので、より慎重に運転をして、荷積みに関しても厳格かつ確実に執り行う必要があります。

車体に小さな傷でもつけるわけにはいかないので、慎重さと経験を持つドライバーの方が大変重宝されます。

キャリアカー専用のドライバーになりたい場合は、自動車販売業者の求人情報をチェックすることをおすすめします。


ロードサービス業者とは、運転中に発生した事故や、車両のトラブルなどにより、自走できなくなった車両を運搬するサービスを提供する業者のことです。

事故などのいざという時に大変頼りになる業者です。

ロードサービス業者では、必ずキャリアカードライバーの人材が存在します。

ロードサービス業者にとっても、運送系ドライバーの人材は不足しがちなので、転職希望者なども比較的仕事に就きやすい分野といえます。

ロードサービスを提供する会社は結構たくさんあり、ロードサービス専門の会社もあれば、例えば保険会社のロードサービス部門、車両系備品販売業者などのロードサービス部門など、あらゆる種類の企業で提供されているサービスです。

このため、キャリアカードライバーの就職可能先は多岐にわたります。


レンタカー業者でも、必ずと言っていいほどキャリアカードライバーの運転手需要は常に存在します。

近年は、自動車をレンタルして様々な指定場所に乗り捨てすることで、返却できる便利な機能が活用されています。

この場合、所定の駐車場所からもとの場所に運ぶ作業が必要になります。

近年、レンタカー業者も非常に企業数が増えてきています。自分で自家用車を保有するのではなく、レンタカーをメインで利用し、経済的に乗用車を利用している方が増えてきています。

この流れの中、キャリアカードライバーの需要が非常に上昇してきています。

数あるレンタカー業者の中から、勤務する企業を選択できるほど、求人情報は充実しているので、様々な情報を集めて、自分に合った企業への就業を目指してください。


以上、キャリアカードライバーについて解説をしてきました。キャリアドライバーの仕事について、以下のような事項に関して解説をしました。



キャリアカードライバーの人材は非常に重宝する時代です。まずは必要な免許を取得して、キャリアカードライバーへの道を目指してみてください。

運転内容が非常に難しいのですが、非常にやりがいのある仕事内容です。