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最終更新日:2021-11-08

ケミカルローリー・LPガスタンクローリー運転手の仕事に必要な免許・資格

トラQ編集部
ケミカルローリー・LPガスタンクローリー運転手の仕事に必要な免許・資格
ケミカルローリーやLPガスタンクローリーの運転手として働くために必要なものは何でしょうか?

免許や資格で必要なものは何でしょうか?

ケミカルローリー、LPガスタンクローリーの運転手は需要があり、一定水準の給与も約束されます。

また、荷物の積み下ろしが無いため、身体への負担が少ないことも魅力のひとつです。

一度免許や資格を取ることによって、就職先に困ることも無くなるので、転職などの候補に検討中の方もいるでしょう。

そんなケミカルローリー、LPガスタンクローリーの運転手に必要な免許、資格には次のようなものがあります。

・大型免許
・牽引免許
・危険物取扱者資格(ケミカルローリー運転手)
・高圧ガス移動監視者 資格(LPガスタンクローリー運転手)

これらの免許、資格について、詳しく紹介します。

また、ケミカルローリー、LPガスタンクローリーの運転手は、危険物を移送する仕事になります。

そのため、危険なのでは?という不安もあると思います。

そこでこの記事では、必要な免許や資格の説明に加え、ケミカルローリー、LPガスタンクローリー運転手の仕事内容やタンクローリーの仕組みについてもまとめました。

それでは、ケミカルローリー、LPガスタンクローリー運転手の仕事について、詳しく見ていきましょう。


【目次】
1.ケミカルローリー、LPガスタンクローリーとは
 1-1.ケミカルローリー
 1-2.LPガスタンクローリー
2.ケミカルローリー・LPガスタンクローリー運転手の仕事に必要な免許、資格
3.大型免許
 3-1.大型免許取得の条件や費用
 3-2.大型免許取得の流れと合格率
4.牽引免許
 4-1.牽引免許取得の条件や費用
 4-2.牽引免許取得の流れと合格率
5.ケミカルローリー運転手に必要な危険物取扱者資格
 5-1.危険物取扱者資格乙種の取得で扱える危険物
 5-2.危険物取扱者資格の試験について
 5-3.危険物取扱者資格取得にかかる費用
6.LPガスタンクローリー運転手に必要な高圧ガス移動監視者資格
 6-1.高圧ガス移動監視者資格の講習、検定について
7.危険物を安全に輸送できるタンクローリーの仕組み
 7-1.①外部構造の安全設備
 7-2.②液体を揺らさない内部構造
 7-3.③危険物に合わせたタンクの材質
8.ケミカルローリー、LPガスタンクローリー運転手の仕事内容や求人
 8-1.未経験者でも転職できる?
 8-2.給与(年収)は高く、休日も充実
9.ケミカルローリー運転手、LPガスタンクローリー運転手に必要な免許や資格のまとめ

ケミカルローリー、LPガスタンクローリーとは

ケミカルローリー、LPガスタンクローリーとは
まず、ケミカルローリー、LPガスタンクローリーとはどんな車両か、どういった用途のものなのかを説明しておきます。

ケミカルローリー


ケミカルローリーは、タンクローリーのひとつです。

”ケミカル”には”化学的な”という意味があり、化学品を移送するためのタンクローリーを言います。

移送する物は会社によって異なりますが、主に化学薬品や毒物などの危険物です。

例えば、耳慣れたもので水酸化ナトリウムが挙げられます。危険な薬品としてポピュラーですが、工業的にとても需要の高いのです。

パルプやアルミの製造、下水や排水の中和剤など、用途は多岐にわたります。

他にも塩化カルシウムや硝酸などが挙げられます。このような化学品を配送するために使われるのが、ケミカルローリーです。

LPガスタンクローリー


タンクローリーのひとつで、LPガスを配送するためのタンクローリーです。

”LPガス”とは、”液化石油ガス”のことです。LPガスは家庭で使用されることも多いので、聞き馴染みのある方も多いでしょう。

LPガスは液化することで気体時の体積の250分の1となり、大量輸送が容易にできるのが特徴です。

家庭用、工業用、化学原料用など、多くの場面で利用されており、非常に需要の高いものです。

LPガスを出荷場所から必要な場所に移送するために使われるのが、LPガスタンクローリーです。

ケミカルローリー・LPガスタンクローリー運転手の仕事に必要な免許、資格


ケミカルローリー、LPガスタンクローリーの運転手に共通して必要なのは、大型免許です。

牽引免許の取得によって、さらに有利になります。加えてケミカルローリーの運転手に必要な資格は、危険物取扱者資格です。

またLPガスタンクローリーの運転手には、高圧ガス移動監視者資格が必要です。

会社によっては入社後の免許取得や資格取得をサポートしているところも多いので、希望する会社の求人情報をよく確認してみるといいでしょう。

それでは、それぞれの免許、資格について詳しく紹介していきます。

大型免許


大型免許は、次のいずれかに当たる車両を運転する際に必要な免許です。

車両の総重量が11トン以上
最大積載量が6.5トン以上
③乗車定員30人以上

タンクローリーは、上記①、②に該当します。

大型免許には

・大型自動車第一種免許
・大型自動車第二種免許

がありますが、タンクローリーを運転するために必要なのは『大型自動車第一種免許』です。

それでは、大型免許の取得について、必要な条件や費用、取得までの流れや合格率を見ていきましょう。

大型免許取得の条件や費用


大型免許を取得するには、

・教習所に通う方法
・免許合宿に参加する方法
・一発試験に通過する方法

があります。

取得に必要な条件はいずれも同じですが、取得にかかる費用は違うので、それぞれについて紹介します。

大型免許取得に必要な条件


・普通自動車免許、準中型免許、中型免許、大型特殊免許のいずれかを取得、且つ通算運
 転経歴が3年以上あること。
・視力が裸眼もしくは眼鏡やコンタクトの使用で0.8以上、片目が0.5以上あること。
・三桿法の奥行知覚検査器により、2.5メートルの距離で3回検査し、誤差の平均が2センチメートル以下であること。
・信号機の色が識別できること。
・10メートルの距離で90㏈の警報機の音が聞こえること。
・自動車の運転に支障をきたす身体障害がないこと。

大型免許取得にかかる費用

大型免許の取得にかかる費用は、取得の方法や、所持している免許によって違います。それぞれの費用の目安は以下になります。

【教習所に通う場合の所持免許ごとの大型免許取得費用】
免許の種類費用の目安(税込)
普通免許35万円~48万円
中型免許20万円~26万円
中型免許(8トン限定)27万円~35万円
準中型免許27万円~39万円
準中型免許(5トン限定)27万円~43万円
大型特殊免許 50万円~65万円


【免許合宿参加での大型免許取得費用】
合宿プランによってさまざまですが、

・中型免許所持者で20万円前後
・普通免許所持者で35万円前後

などが多いでしょう。教習所に通う場合よりも、取得にかかる費用は少なくなります。

【一発試験での大型免許取得費用】

・仮免許試験
・本免許試験
・取得時講習

を合わせて3万8,000円前後になります。

大型免許取得の流れと合格率


大型免許取得の流れは、普通自動車第一種免許取得の流れとほとんど同じです。

しかし、学科試験は免除されるため、学科の講習は1時限のみとなり、講習のほとんどが技能講習になります。

免許取得にかかる期間はおおよそ9日間から15日間です。

大型免許取得の流れ

【教習所で取得する場合】
段階時間数学習内容
第1段階12時限 教習所内のコースで、大型自動車の基本的な操作、走行を学ぶ。
第2段階18時限路上に出て交通の状況に合わせた走行や応用技術などを学ぶ。
卒業検定1段階、2段階終了後に行われる。合格で免許が交付される。

※普通免許がAT(オートマ)限定の場合は、+4時間でMT(ミッション)の運転を学びます。

【一発試験の場合】
適性検査・・・大型免許取得に必要な身体的条件を満たしているかの検査です。
 例:視力、深視力(奥行を認識する視力)、色彩識別能力など。
場内試験・・・基本的な運転ができるかを見る試験です。 
 例:ミラーの調整や車両の発進、踏切の通過など。
 ※②の合格で、仮免許証が発行されます。
路上練習・・・大型車両を手配し、有資格者同乗のもと、受験前3か月以内に5日間以上の路上練習をします。
有資格者:該当車両を運転できる免許を所持、通算3年以上の運転歴のある者。
本試験・・・場内と路上で技能試験をします。
取得時講習・・・本試験合格後に受ける講習です。大型車講習を4時間、応急救護講習を3時間、受講します。

大型免許試験の合格率

大型免許の合格率は、

・教習所等に通ってから試験・・・約90%
・一発試験・・・約30%

となっています。

一発試験を通過するのは非常に難しく、免許取り消し等になった、大型車の運転経験がある方が受ける場合が多いようです。

牽引免許

牽引免許
牽引免許は、車両総重量が750㎏を超える車両を牽引する際に必要な免許です。

タンクローリーの運転手として働くために必ずしも必要な免許ではありませんが、タンクローリーの種類によっては牽引タイプのものもあるため、その取得によって運転できるタンクローリーの幅が広がります。

また、通常のタンクローリーに比べて運べる物資の総量も大きくなるため、給与などの面で優遇される傾向があります。取得によって有利となる免許であると言えるでしょう。

それでは、牽引免許の取得について、必要な条件や費用、取得までの流れや合格率を見ていきましょう。

牽引免許取得の条件や費用


牽引免許には、

・牽引自動車免許
・牽引小型トレーラー限定免許
・牽引二種免許

があります。このうち、タンクローリーの運転手に必要なのは、牽引自動車免許、牽引小型トレーラー限定免許ですが、牽引小型トレーラー限定免許は、運転できるのが750㎏~2500㎏以下のトレーラーに限られます。

牽引タイプのタンクローリーにはそれ以上積載できる車両が多くあるため、牽引自動車免許を取得しておく方が有利です。
 
牽引自動車免許を取得するには、大型免許と同じように、

・教習所に通う方法
・免許合宿に参加する方法
・一発試験に通過する方法

があります。取得に必要な条件はいずれも同じですが、取得にかかる費用は違うので、それぞれについて紹介します。

牽引免許取得に必要な条件

・普通自動車免許、中型自動車免許、大型自動車免許、大型特殊免許のいずれかを保有している。 
・年齢が満18歳以上。
・視力が裸眼もしくは眼鏡やコンタクトの使用で0.8以上、片目が0.5以上あること。
・10メートルの距離で90㏈の警報機の音が聞こえること。
・信号機の色が識別できること。
・三桿法の奥行知覚検査器により、2メートルの距離で3回検査し、誤差の平均が2センチ
メートル以下であること。

牽引免許取得にかかる費用

教習所のプランや、合宿のプランによって異なりますが、以下が目安となります。

・教習所に通って取得する場合・・・12万円~17万円
・免許合宿で取得する場合・・・10万円~15万円
・一発試験で取得する場合・・・6100円(試験手数料、試験車手数料、免許証交付料)

牽引免許取得の流れと合格率


牽引免許は技能講習のみで、学科講習はありません。免許取得にかかる日数は最短で6日間です。

牽引免許取得の流れ

【教習所で取得する場合】
①適性検査・・・牽引免許取得に必要な身体的条件を満たしているかの検査です。
 例:視力、聴力など
②技能講習(12時間)
③技能卒業検定
④運転免許試験場での適性検査(①と同じです)
⑤牽引免許交付

【一発試験の場合】
①技能試験
②(①に合格したら)運転免許試験場で適性検査(視力など)
③牽引免許証の交付

牽引免許試験の合格率

牽引免許試験の合格率は、教習所に通った場合、

・免許合宿に参加した場合・・・約75%前後
・一発試験の場合・・・25%前後

となります。一発試験を通過するのは難易度が高くなっています。

また、一発試験時には該当車両を自分で手配し、会場に持ち込む必要があります。

ケミカルローリー運転手に必要な危険物取扱者資格

ケミカルローリー運転手に必要な危険物取扱者資格
危険物とは、消防法に基づき、火災の危険性が高いと指定されている物質の総称です。

危険物取扱者とは資格取得により、この物質の取り扱いができると認められた者のことを言います。

法律上運転手が取得していない場合、有資格者が同乗していると大丈夫なのですが、そうするとそのためだけに人員が必要になるため、運転手自身が持っていることが殆どです。

危険物取扱者資格には甲種、乙種、丙種の3種類があり、ケミカルローリー運転手に必要なのは甲種または乙種となります。

いずれも試験に合格すると取得となります。しかし甲種は受験資格の条件が厳しく、限られた人しか受験できません。

その点乙種は誰にでも受験資格があり、ケミカルローリー運転手の求人も必要な資格として乙種をあげている会社が殆どです。

そこで、危険物取扱者資格の乙種に関して、扱える危険物の種類や試験について詳しく見ていきます。

危険物取扱者資格乙種の取得で扱える危険物


危険物取扱者資格乙種は、扱える危険物の種類によって、第1類から第6類までに分かれています。

【乙種の1類から6類の資格取得で扱える危険物】
資格の種類危険物の種類
1類酸化性固体(塩素酸カリウム、過マンガン酸カリウム、次亜塩素酸ナトリウムなど)
2類可燃性固体(硫黄、赤リン、マグネシウムなど
3類自然発火性物質及び禁水性物質(ナトリウム、リチウム、黄リンなど)
4類乙種第4類 引火性液体(ガソリン、灯油、軽油、エタノールなど)
5類自己反応性物質(ニトログリセリン、トリニトロトルエン、アジ化ナトリウムなど)
6類酸化性液体(過酸化水素、硝酸など)


危険物取扱者資格の試験について


危険物取扱者資格の試験は、各都道府県の消防試験研究センター支部が実施する国家試験です。

各都道府県によって日程等は異なりますが、年に2回~6回程度、試験が実施されています。居住地以外の都道府県での受験も可能になっています。

それでは、危険物取扱者資格乙種の受験資格や試験内容と合格率、資格取得にかかる費用を詳しくみていきましょう。

危険物取扱者資格試験乙種の受験資格

危険物取扱者資格試験乙種は、年齢、学歴等の条件は一切なく、誰でも受験できます

危険物取扱者資格乙種の試験内容

いずれもマークシート、5肢択一の方式で行われます。

すでに取得している資格がある場合、いくつかの科目が免除される一部科目免除が適用になり、その場合は試験時間も短縮されます。

乙類の受験において、1類から6類のうちどれを取得するかは、就職を希望する会社がどの化学品を扱っているかによります。

また、一度に複数類を同時に受験できるかどうかは、受験する都道府県により異なります。

【試験内容】試験時間:120分

危険物に関する法令15問
基礎的な物理学及び基礎的な化学10問
危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法10問


危険物取扱者資格乙種の合格率

危険物取扱者資格乙種の合格率は、第4類が30%前後、他は60%前後となっています。

突出して4類の合格率が低いのは、試験内容が他より難しいからというわけではなく、受験者数が圧倒的に多いためです。

危険物取扱者資格取得にかかる費用


危険物取扱者資格の取得に向けて、どのような勉強方法を選ぶかによって費用は変わります。

市販のテキストを使って独学するか、通信教育を受講するか、自分に合った方法で試験対策をします。

試験に必要な費用については、受験費用として4600円になります。複数類を同時に受験する場合も、各類ごとに4600円が必要です。

また、科目の免除による減額はありません。

LPガスタンクローリー運転手に必要な高圧ガス移動監視者資格


LPガスタンクローリーは、貯蔵する時にガスを加圧して液体化しているため、高圧ガスを扱っていることになります。

規定数量以上の高圧ガスを車両で移送する際には、資格保持者に監視させることが法律により定められています。

そのために必要なのが高圧ガス移動監視者資格です。高圧ガス保安協会が行う講習を受けて検定に合格することで取得できる資格です。

・全てのガスが対象
・液化石油ガスのみが対象

の2区分があります。

それでは、高圧ガス移動監視者資格について、講習の内容や検定、資格取得の条件やかかる費用を詳しくみていきましょう。

高圧ガス移動監視者資格の講習、検定について


高圧ガス移動監視者資格の講習は規定数量以上の高圧ガスを車両で運搬する必要のある人が受講します。

受講資格は特にありません。講習の全日程を終了後、後日に全国一斉で検定試験が行われます。

検定試験は20問の出題になっており、検定時間は90分です。検定試験の正答率が60%以上であれば合格となります。合格率はおよそ80%となっています。

高圧ガス移動監視者資格の講習日程、講習内容や受講・受験にかかる費用は以下になります。

【高圧ガス移動監視者講習について】
日程2月、4月、8月、11月
年4回、2日間の講習
場所全国約15か所
受講、受験料総合:13200円
液化石油ガスのみ:12400円
内容高圧ガス保安法に係る法令:3時間
高圧ガスの移動に必要な学識及び保安管理の技術:11時間

危険物を安全に輸送できるタンクローリーの仕組み

危険物を安全に輸送できるタンクローリーの仕組み
ケミカルローリー運転手、LPガスタンクローリー運転手に必要な資格について紹介しましたが、高圧ガスや危険な化学品を扱う資格ばかりのため、不安になってしまった方もいるのではないでしょうか。

爆発や交通事故、危険物が漏れてしまうなど、怖い想像が頭をよぎります。

しかし、危険物を運ぶタンクローリーは、このようなことが起こらないよう、安全な仕組みになっています。

そのことは

①外部構造の安全設備
②液体を揺らさない内部構造
③危険物に合わせたタンクの材質

という、3点において説明できるため、それぞれ詳しく紹介します。

①外部構造の安全設備


ケミカルローリーのタンク部分の上部には、法律によって、マンホールなどの付属装置と、それを守るための枠の設置が義務付けられています

万が一マンホールから危険物が溢れても、この枠によって流出を防げる仕組みです。

また、マンホールには空気安全弁がついており、タンク内の圧力が上がり過ぎないよう調節できる仕組みになっています。

もしもの横転時にも、タンクの側面には側面枠という突起があり、逆さまにならなくなっています。

②液体を揺らさない内部構造


危険物を入れるためのタンクの容量は最大で30,000リットルになっています。しかし、タンクの中で大量の液体が揺れると、横転を誘発してしまいます。

そこで、4,000リットルずつの部屋になるように区切られています。さらに揺れを防ぐために、各部屋ごとに防波板が取り付けられています。

③危険物に合わせたタンクの材質


危険な化学品や高圧ガスを運ぶタンクは、それぞれのものに合わせた材質のものである必要があります。

ケミカルローリーのタンクの材質は耐薬品性のあるステンレスや、腐食性の強い薬品の場合にはチタン製など、化学品に合わせて選ばれています。

LPガスタンクローリーの場合は、高圧ガス保安法に基づいた構造で作られたタンクになっています。

また、液化されたガスは超低温であったり蒸発しやすかったりするため、それに合わせた素材としてハイテンという高張力鋼のタンクがよく使用されています。 

ケミカルローリー、LPガスタンクローリー運転手の仕事内容や求人


ケミカルローリー、LPガスタンクローリー運転手の仕事内容や求人はどんなものかを紹介します。

ケミカルローリー運転手もLPガスタンクローリー運転手も、主な仕事はそれぞれの危険物の移送になります。

化学品やLPガスを工場や輸入基地で積載し、目的地に移送します。ケミカルローリーの運転手はこれに加えてタンク内の洗浄業務があります。

ケミカルローリーは危険な化学品を扱うためルールは厳しめで、少しでもタンクに違う化学品の匂いが残っていると、新しい化学品を積ませてもらえないこともあるようです。

未経験者でも転職できる?


ケミカルローリー、LPガスタンクローリーの求人では、免許や資格があれば未経験でも可能という会社が多くあります。

最低でも大型免許さえあれば、後は入社後に会社が取得をサポートしてくれるというものもたくさんあります。

給与(年収)は高く、休日も充実


難しい大型車両の運転に加え、危険物を扱うことから、ケミカルローリー運転手もLPガスタンクローリー運転手も、年収は高めです。

会社によりますが

・ケミカルローリー運転手・・・年収600万円前後
・Pガスタンクローリー運転手・・・年収500万円前後

と見て良いでしょう。

ただ、勤務時間は会社によって本当にさまざまです。比較的早い時間帯の出勤のところが多いようです。

場合によっては深夜から早朝にかけての出社となる会社もあるようなので、早起きが苦手な場合はきついかもしれません。

同じルートの移送をすることがほとんどなので、毎日の勤務時間は安定しています。

休日は、土日祝日、夏季、年末年始は休める会社がほとんどです。

ケミカルローリー運転手、LPガスタンクローリー運転手に必要な免許や資格のまとめ


ケミカルローリー運転手、LPガスタンクローリー運転手について、必要な免許や資格を紹介しました。

共通して必要なのは、以下の2つです。

・大型免許
・牽引免許

また、必要な資格は

・ケミカルローリー運転手・・・危険物取扱者資格乙種
・Pガスタンクローリー運転手・・・高圧ガス移動監視者資格

です。危険物の移送の仕事と言うと危ないイメージがありますが、危険物を移送するタンクローリーは構造やタンクの材質など、安全な仕組みになっています。

積載物の充填などは機械操作のみでできるため身体への負担が少なく、安心して定年まで勤められる上に年収も高いとあって、人気の高い仕事です。

需要もあるため、資格や免許があると仕事に困ることも無く、安定性のある仕事でもあると言えるでしょう。
この記事の執筆・監修
トラQ編集部 佐藤 哲津斗

運営会社、株式会社しごとウェブの代表。運送業界に貢献できるようにトラQを運営しています。
トラQを使っていただいている皆様の仕事探しのお役に立つことができれば幸いです。

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