最終更新日:2021-11-02
トラック運転手が腰痛になる原因とヘルニアを予防する方法
トラック運転手として長時間運転していると、目の疲労や身体が硬くなるなど様々な体調の変化が表れます。
その中でも特に表れやすいのは腰回りの痛みであり、トラック運転手は腰痛が職業病と言われてしまうほどです。
しかも腰痛は1日だけのものではなく、疲れとして蓄積して悪化したり、別の病気になってしまったり、などもありえます。
ただ、普段の行動や道具を活用することで、この腰痛もある程度対策できるのです。
この記事ではそんな長時間運転による腰痛の原因や予防法について、詳しく解説していきます。
【目次】
1.トラック運転手が腰痛になる原因とは?
1-1.運転が原因となる腰痛
1-2.積み降ろし作業が原因の腰痛
1-3.作業の切り替えや気温の変化
1-4.年齢が原因となる腰痛
2.労働災害とされる腰痛について
2-1.腰痛の労災認定要件
2-2.トラック運転手における腰痛が労災認定される場合
3.最もなりやすい腰痛「椎間板ヘルニア」について
3-1.椎間板ヘルニアとは?
3-2.椎間板ヘルニアの治療法
4.腰痛を普段の行動から予防する方法
4-1.運転時の予防法1;正しい姿勢で運転する
4-2.運転時の予防法2;水分補給
4-3.積み降ろし作業時の予防法1;急に持ち上げない
4-4.積み降ろし作業予防法2;積み荷は重心を低くして持つ
5.腰痛を道具や環境から予防する方法
5-1.運転シートの改善
5-2.体操やストレッチをする
5-3.身体を冷やし過ぎないようにする
5-4.十分な休憩や睡眠を取る
6.快適な仕事のために正しい腰痛予防を
職業病と言われるトラック運転手の腰痛ですが、そもそも何が原因で腰痛が引き起こされてしまうのでしょうか?
まずはトラック運転手の腰痛の原因となる行動について知っておきましょう。
トラック運転手は当然ながら、仕事の多くを運転する時間に費やすものです。
そして、運転する時は常に同じ姿勢であり、それが長時間続くことによって、身体が血行不良で固まってきます。
血行不良になると、血液が上手く循環せず、様々な部位で疲労物質が残っていくので、それが痛みや炎症を引き起こすのです。
特に運転する時は座った姿勢なので、上半身の重みは主に腰で支えることになり、血行不良を引き起こしやすい部位となります。
また、大型のトラックや長距離の運転する際は、事故を起こさないように集中するので、それによって筋肉が強張った状態が続く人もいます。
その強張った状態が血行不良や疲労として腰にも蓄積してしまうことがあるのです。
トラック運転手のもう一つの仕事として、荷物の積み降ろし作業があります。
この積み降ろし作業が手作業である場合、物を持ち上げる動作の多くは腰を使うことになり、持ち上げた物を支えて移動させる時も腰を使ってバランスを取ります。
そうやって腰を動かすことが多い事から、筋肉疲労による腰痛が引き起こされることがあるのです。
これは積み荷が重いほど起こりやすいものですが、軽い物でも繰り返し作業していると、気付かないうちに腰への疲労として蓄積していきます。
また、フォークリフトによる積み降ろし作業の場合もトラック運転から引き続いて座った姿勢になるので、腰痛に繋がることもあります。
トラックの運転から積み降ろし作業への切り替えは、固まった血流を動かせるタイミングに見える人もいると思います。
しかし、凝り固まった状態からいきなり積み降ろし作業をしてしまうと、返って筋肉へのダメージとなってしまい、腰痛を引き起こす原因になってしまうのです。
また、トラックの中は冷暖房をかけて快適な状態でも、外に出て温度が急に変わってしまうと、腰への負担になることもあります。
そのため、作業の切り替えがあること自体が、腰痛を原因になることもあるのです。
上記の3つの原因は、若い頃にはそれほど腰への負担にならない人も中にはいます。
しかし年齢が上になってくると、身体能力や体力が衰えてくるので、今まで積み重なった疲労が表れたり、平気だった動作から急に腰痛へ繋がったりと違う状況になります。
特にトラック運転手の場合は基本的に、運転時間や積み荷の重さなどの仕事内容に年齢を加味して大きく変えられることはありません。
また、年齢が上がることは、他の病気にもかかりやすくなる側面があり、その他の病気から連鎖的に普段の動作が鈍くなり、腰痛に繋がることもあります。
トラック運転手の業界は人手不足が続いており、全体的な年齢層も高めになっていることから、この原因も起こりやすいものになっています。
その中でも特に表れやすいのは腰回りの痛みであり、トラック運転手は腰痛が職業病と言われてしまうほどです。
しかも腰痛は1日だけのものではなく、疲れとして蓄積して悪化したり、別の病気になってしまったり、などもありえます。
ただ、普段の行動や道具を活用することで、この腰痛もある程度対策できるのです。
この記事ではそんな長時間運転による腰痛の原因や予防法について、詳しく解説していきます。
【目次】
1.トラック運転手が腰痛になる原因とは?
1-1.運転が原因となる腰痛
1-2.積み降ろし作業が原因の腰痛
1-3.作業の切り替えや気温の変化
1-4.年齢が原因となる腰痛
2.労働災害とされる腰痛について
2-1.腰痛の労災認定要件
2-2.トラック運転手における腰痛が労災認定される場合
3.最もなりやすい腰痛「椎間板ヘルニア」について
3-1.椎間板ヘルニアとは?
3-2.椎間板ヘルニアの治療法
4.腰痛を普段の行動から予防する方法
4-1.運転時の予防法1;正しい姿勢で運転する
4-2.運転時の予防法2;水分補給
4-3.積み降ろし作業時の予防法1;急に持ち上げない
4-4.積み降ろし作業予防法2;積み荷は重心を低くして持つ
5.腰痛を道具や環境から予防する方法
5-1.運転シートの改善
5-2.体操やストレッチをする
5-3.身体を冷やし過ぎないようにする
5-4.十分な休憩や睡眠を取る
6.快適な仕事のために正しい腰痛予防を
トラック運転手が腰痛になる原因とは?
職業病と言われるトラック運転手の腰痛ですが、そもそも何が原因で腰痛が引き起こされてしまうのでしょうか?
まずはトラック運転手の腰痛の原因となる行動について知っておきましょう。
運転が原因となる腰痛
トラック運転手は当然ながら、仕事の多くを運転する時間に費やすものです。
そして、運転する時は常に同じ姿勢であり、それが長時間続くことによって、身体が血行不良で固まってきます。
血行不良になると、血液が上手く循環せず、様々な部位で疲労物質が残っていくので、それが痛みや炎症を引き起こすのです。
特に運転する時は座った姿勢なので、上半身の重みは主に腰で支えることになり、血行不良を引き起こしやすい部位となります。
また、大型のトラックや長距離の運転する際は、事故を起こさないように集中するので、それによって筋肉が強張った状態が続く人もいます。
その強張った状態が血行不良や疲労として腰にも蓄積してしまうことがあるのです。
積み降ろし作業が原因の腰痛
トラック運転手のもう一つの仕事として、荷物の積み降ろし作業があります。
この積み降ろし作業が手作業である場合、物を持ち上げる動作の多くは腰を使うことになり、持ち上げた物を支えて移動させる時も腰を使ってバランスを取ります。
そうやって腰を動かすことが多い事から、筋肉疲労による腰痛が引き起こされることがあるのです。
これは積み荷が重いほど起こりやすいものですが、軽い物でも繰り返し作業していると、気付かないうちに腰への疲労として蓄積していきます。
また、フォークリフトによる積み降ろし作業の場合もトラック運転から引き続いて座った姿勢になるので、腰痛に繋がることもあります。
作業の切り替えや気温の変化
トラックの運転から積み降ろし作業への切り替えは、固まった血流を動かせるタイミングに見える人もいると思います。
しかし、凝り固まった状態からいきなり積み降ろし作業をしてしまうと、返って筋肉へのダメージとなってしまい、腰痛を引き起こす原因になってしまうのです。
また、トラックの中は冷暖房をかけて快適な状態でも、外に出て温度が急に変わってしまうと、腰への負担になることもあります。
そのため、作業の切り替えがあること自体が、腰痛を原因になることもあるのです。
年齢が原因となる腰痛
上記の3つの原因は、若い頃にはそれほど腰への負担にならない人も中にはいます。
しかし年齢が上になってくると、身体能力や体力が衰えてくるので、今まで積み重なった疲労が表れたり、平気だった動作から急に腰痛へ繋がったりと違う状況になります。
特にトラック運転手の場合は基本的に、運転時間や積み荷の重さなどの仕事内容に年齢を加味して大きく変えられることはありません。
また、年齢が上がることは、他の病気にもかかりやすくなる側面があり、その他の病気から連鎖的に普段の動作が鈍くなり、腰痛に繋がることもあります。
トラック運転手の業界は人手不足が続いており、全体的な年齢層も高めになっていることから、この原因も起こりやすいものになっています。
労働災害とされる腰痛について
トラック運転手の腰痛は仕事によって引き起こされることから、労働災害にあたることもあります。
しかし、全てが労災認定されるわけではないので、ここでその判断の違いを知っておきましょう。
トラック運転手を含む仕事において、腰痛が労災と認定されるのは、下記の2種類に分かれています。
参考;厚生労働省
上記に加えて、医師から療養の必要があると診断されたものに限られます。
この記述から見ると、事故などの災害以外でも、腰痛が労災と認められることもあると取れます。
先ほどの項目であった「災害性の原因による腰痛」については、トラック運転手では以下の例が挙げられます。
交通事故以外にも、運搬中の想定していない出来事が原因で腰痛が引き起こされた場合は、労災認定されることがあります。
一方、「災害性の原因によらない腰痛」については、トラック運転手では、以下の例が挙げられます。
この2つは「筋肉等の疲労を原因とした腰痛」と「骨の変化を原因とした腰痛」として労災認定されることがあります。
ただ、比較的短時間や重量のようにある程度の条件の元に判断されるので、単純な疲労のみでは労災認定されません。
これは腰痛が加齢や日常生活の仕方によって引き起こされる場合もあることから、仕事が前提であると見分けるための条件です。
このことからトラック運転手の災害による腰痛以外の腰痛は、労災ではないと判断されることが多くなっています。
一口に腰痛と言っても腰痛自体は病名ではなく、腰回りの痛み全体を指す言葉となっています。
その中で特定できる病気として最も多い腰痛が、椎間板ヘルニアです。
椎間板ヘルニアは、トラック運転手も引き起こしやすい病気なので、ここでその原因を確認しておきましょう。
椎間板ヘルニアとは、椎骨(背骨の分節)と椎骨の間にある軟骨の組織の一部が、外に飛び出している状態のことを言います。
軟骨は本来間に入ってクッションの役割を果たしますが、飛び出ると神経を圧迫して、痛みや痺れを引き起こします。
この痛みと痺れは坐骨神経痛と言い、椎間板ヘルニアによって発症する代表的な症状です。
2つの症状が腰から足にかけて響くような場合は、椎間板ヘルニアである可能性が高いので、病院で意思の診断を受けることをおすすめします。
椎間板ヘルニアには保存療法と手術療法が存在します。
軟骨の組織は自然治癒するものなので、通常は保存療法から勧められ、その場合は薬物療法や体操などの理学療法をしていくことになります。
しかし、椎間板ヘルニアの状態によってヘルニアの切除や金属等による骨の固定などの手術療法を勧められることもあります。
特に痛みや痺れと共に排尿・排便ができなくなっている場合は、48時間以内の緊急手術を勧められます。
いずれの場合も、早期の発見することが重要なので、腰にあまり感じたことがない痛みや痺れがある場合は、病院で検査して貰うべきです。
しかし、全てが労災認定されるわけではないので、ここでその判断の違いを知っておきましょう。
腰痛の労災認定要件
トラック運転手を含む仕事において、腰痛が労災と認定されるのは、下記の2種類に分かれています。
1.災害性の原因による腰痛
①腰の負担またはその負傷の原因となった急激な力の作用が、仕事中の突発的な出来事によって生じたことが明らかに認められること
②腰に作用した力が腰痛を発症させ、または腰痛の既往症・基礎疾患を著しく悪化させたと明らかに認められること
①腰の負担またはその負傷の原因となった急激な力の作用が、仕事中の突発的な出来事によって生じたことが明らかに認められること
②腰に作用した力が腰痛を発症させ、または腰痛の既往症・基礎疾患を著しく悪化させたと明らかに認められること
2,災害性の原因によらない腰痛
突発的な出来事が原因ではなく、重量物を取り扱う仕事など腰に急激な負担のかかる仕事に従事する労働者に発症した腰痛で、作業の状態や作業期間からみて、仕事が原因で発症したと認められたもの
突発的な出来事が原因ではなく、重量物を取り扱う仕事など腰に急激な負担のかかる仕事に従事する労働者に発症した腰痛で、作業の状態や作業期間からみて、仕事が原因で発症したと認められたもの
参考;厚生労働省
上記に加えて、医師から療養の必要があると診断されたものに限られます。
この記述から見ると、事故などの災害以外でも、腰痛が労災と認められることもあると取れます。
トラック運転手における腰痛が労災認定される場合
先ほどの項目であった「災害性の原因による腰痛」については、トラック運転手では以下の例が挙げられます。
・二人以上が必要となる積み荷の運搬作業中に、一人が誤って手を離したことで、もう一人の腰へ負荷がかかり、腰痛となった。
・荷主や会社側の想定では一人でも運べる積み荷が、想定外に重い積み荷であったせいで、運搬者が腰を痛めてしまった。
・荷主や会社側の想定では一人でも運べる積み荷が、想定外に重い積み荷であったせいで、運搬者が腰を痛めてしまった。
交通事故以外にも、運搬中の想定していない出来事が原因で腰痛が引き起こされた場合は、労災認定されることがあります。
一方、「災害性の原因によらない腰痛」については、トラック運転手では、以下の例が挙げられます。
・長距離トラック運転手を始めて比較的短時間(約3カ月以内)で、筋肉疲労などの要因から腰痛になった。
・約20㎏以上の重量物を労働時間の半分以上運ぶ作業を長年続けていて、それが要因となり骨が変形したことで引き起こされた腰痛
・約20㎏以上の重量物を労働時間の半分以上運ぶ作業を長年続けていて、それが要因となり骨が変形したことで引き起こされた腰痛
この2つは「筋肉等の疲労を原因とした腰痛」と「骨の変化を原因とした腰痛」として労災認定されることがあります。
ただ、比較的短時間や重量のようにある程度の条件の元に判断されるので、単純な疲労のみでは労災認定されません。
これは腰痛が加齢や日常生活の仕方によって引き起こされる場合もあることから、仕事が前提であると見分けるための条件です。
このことからトラック運転手の災害による腰痛以外の腰痛は、労災ではないと判断されることが多くなっています。
最もなりやすい腰痛「椎間板ヘルニア」について
一口に腰痛と言っても腰痛自体は病名ではなく、腰回りの痛み全体を指す言葉となっています。
その中で特定できる病気として最も多い腰痛が、椎間板ヘルニアです。
椎間板ヘルニアは、トラック運転手も引き起こしやすい病気なので、ここでその原因を確認しておきましょう。
椎間板ヘルニアとは?
椎間板ヘルニアとは、椎骨(背骨の分節)と椎骨の間にある軟骨の組織の一部が、外に飛び出している状態のことを言います。
軟骨は本来間に入ってクッションの役割を果たしますが、飛び出ると神経を圧迫して、痛みや痺れを引き起こします。
この痛みと痺れは坐骨神経痛と言い、椎間板ヘルニアによって発症する代表的な症状です。
2つの症状が腰から足にかけて響くような場合は、椎間板ヘルニアである可能性が高いので、病院で意思の診断を受けることをおすすめします。
椎間板ヘルニアの治療法
椎間板ヘルニアには保存療法と手術療法が存在します。
軟骨の組織は自然治癒するものなので、通常は保存療法から勧められ、その場合は薬物療法や体操などの理学療法をしていくことになります。
しかし、椎間板ヘルニアの状態によってヘルニアの切除や金属等による骨の固定などの手術療法を勧められることもあります。
特に痛みや痺れと共に排尿・排便ができなくなっている場合は、48時間以内の緊急手術を勧められます。
いずれの場合も、早期の発見することが重要なので、腰にあまり感じたことがない痛みや痺れがある場合は、病院で検査して貰うべきです。
腰痛を普段の行動から予防する方法
労災認定が難しいことや椎間板ヘルニアに繋がる可能性を考えると、腰痛にならないように予防しておきたいものです。
そんな時、普段の運転や積み降ろし作業のやり方を見直すと、腰への負担を改善できることがあります。
運転時の腰痛予防として、最初に見直すべきなのは普段の姿勢です。
猫背やシート背もたれに寄り掛かる形で座っていると、身体的には楽かもしれませんが、腰には大きく負担がかかります。
腰へ負担をかけないためには、顎を引き、お腹に力を入れて背筋を伸ばした姿勢がベストな状態です。
ペダルに足を伸ばすと正しい姿勢が崩れてしまうので、膝を伸ばし過ぎない程度にシートの位置を調節しましょう。
また、ハンドルの持ち方も正しくないと、姿勢が崩れたり、無駄に力が入ったりする原因になります。
ハンドルは右手が時計の9時、左手が15分の位置にあたる「9時15分」が正しい姿勢と言われているので、それに近い位置に治して、運転時にキープしてみてください。
腰痛の原因の一つは血行不良ですが、運転時にはストレッチはできるわけもなく、下手に身体を動かすことは危険に繋がる可能性もあります。
そこで血行不良へある程度予防になるのは水分補給です。
血中の水分が不足すると、血液がドロドロの状態になり、より血行不良に繋がってしまいます。
そのため運転時でも、邪魔にならない程度の水分補給はしておくべきなのです。
長時間の運転となると、トイレの心配もありますが、トイレ休憩を挟み、次の項目で紹介する、ストレッチを挟むタイミングとすると良いでしょう。
積み降ろし作業は仕事内容に左右されるので、重い物を持ち上げることが避けられない人も多いと思います。
しかし積み降ろし作業でも、積み荷の持ち上げ方や運び方を意識することで、腰への負担が軽減されます。
まずは積み荷を持ち上げる時ですが、立った状態から急に持ち上げてはいけません。
急に姿勢を変えて持ち上げると、腰への負担も一気に来てしまうので、普通に持ち上げるより大きなダメージとなってしまいます。
持ち上げる際はなるべく積み荷の近くまで行き、腰を下ろして持ち上げるようにしましょう。
また、持ち上げる際はお腹に力を入れると、負担が軽くなります。
積み荷を持った後の移動距離は仕事場によりますが、この持ち運びの時も予防できるところがあります。
積み荷はなるべく身体に近づけて、重心を低くして持つと、腰への負担が軽減されます。
重心が高いとその分、全体的に余計な力を使ってしまうのです。
また、積み荷を持った状態で人へ受け渡したり、規定の場所へ置いたりする場合は、身体をひねらずに渡したり、置いたりするようにしましょう。
身体をひねる際も腰は使うもので、重い物を持っているとそれだけ負担がかかってしまいます。
高所もしくは低所から渡す・置く場合もなるべく腰を曲げたり、伸ばし過ぎたりしない方が良い状態です。
理想は運転時と同じく、背筋が伸びた姿勢です。
そんな時、普段の運転や積み降ろし作業のやり方を見直すと、腰への負担を改善できることがあります。
運転時の予防法1;正しい姿勢で運転する
運転時の腰痛予防として、最初に見直すべきなのは普段の姿勢です。
猫背やシート背もたれに寄り掛かる形で座っていると、身体的には楽かもしれませんが、腰には大きく負担がかかります。
腰へ負担をかけないためには、顎を引き、お腹に力を入れて背筋を伸ばした姿勢がベストな状態です。
ペダルに足を伸ばすと正しい姿勢が崩れてしまうので、膝を伸ばし過ぎない程度にシートの位置を調節しましょう。
また、ハンドルの持ち方も正しくないと、姿勢が崩れたり、無駄に力が入ったりする原因になります。
ハンドルは右手が時計の9時、左手が15分の位置にあたる「9時15分」が正しい姿勢と言われているので、それに近い位置に治して、運転時にキープしてみてください。
運転時の予防法2;水分補給
腰痛の原因の一つは血行不良ですが、運転時にはストレッチはできるわけもなく、下手に身体を動かすことは危険に繋がる可能性もあります。
そこで血行不良へある程度予防になるのは水分補給です。
血中の水分が不足すると、血液がドロドロの状態になり、より血行不良に繋がってしまいます。
そのため運転時でも、邪魔にならない程度の水分補給はしておくべきなのです。
長時間の運転となると、トイレの心配もありますが、トイレ休憩を挟み、次の項目で紹介する、ストレッチを挟むタイミングとすると良いでしょう。
積み降ろし作業時の予防法1;急に持ち上げない
積み降ろし作業は仕事内容に左右されるので、重い物を持ち上げることが避けられない人も多いと思います。
しかし積み降ろし作業でも、積み荷の持ち上げ方や運び方を意識することで、腰への負担が軽減されます。
まずは積み荷を持ち上げる時ですが、立った状態から急に持ち上げてはいけません。
急に姿勢を変えて持ち上げると、腰への負担も一気に来てしまうので、普通に持ち上げるより大きなダメージとなってしまいます。
持ち上げる際はなるべく積み荷の近くまで行き、腰を下ろして持ち上げるようにしましょう。
また、持ち上げる際はお腹に力を入れると、負担が軽くなります。
積み降ろし作業予防法2;積み荷は重心を低くして持つ
積み荷を持った後の移動距離は仕事場によりますが、この持ち運びの時も予防できるところがあります。
積み荷はなるべく身体に近づけて、重心を低くして持つと、腰への負担が軽減されます。
重心が高いとその分、全体的に余計な力を使ってしまうのです。
また、積み荷を持った状態で人へ受け渡したり、規定の場所へ置いたりする場合は、身体をひねらずに渡したり、置いたりするようにしましょう。
身体をひねる際も腰は使うもので、重い物を持っているとそれだけ負担がかかってしまいます。
高所もしくは低所から渡す・置く場合もなるべく腰を曲げたり、伸ばし過ぎたりしない方が良い状態です。
理想は運転時と同じく、背筋が伸びた姿勢です。
腰痛を道具や環境から予防する方法
運転時と積み降ろし作業で予防できることは、あくまで腰の負担を減らす行動なので、根本的な疲労の蓄積までは予防しきれないところがあります。
そのため、普段の行動と合わせて道具や環境を整えると、更に腰痛やヘルニアを予防できます。
運転時に正しい姿勢をキープしたまま運転しても、長時間の運転では腰がつらくなってしまうことは少なくありません。
そこで、腰への負担の軽減として、プラスで活用されるのが、クッションやタオルです。
クッションはトラック運転手用の物が販売されており、種類も数多くあります。
その中でおおまかに、高反発と低反発のクッションに分けられますが、どちらが良いかは個人の座り心地に寄ります。
一方のタオルはクッションよりも安価に済みますが、決して効果が薄いわけではなく、腰の辺りに挟むだけで、かなり楽に感じられる人もいます。
クッションやタオルは、トラックの振動の吸収のためのものとしても利用できるので、その面でも腰への負担が少なくなります。
初めはタオルを挟んで試してみて、もっと快適にしたい場合は専用クッションを試してみるという順番でも問題ありません。
長時間の運転で血行不良になるのであれば、ストレッチによって血行を良くすることは有効な予防法です。
休憩時間に一旦外に出てから、腕や身体を伸ばしたり、ラジオ体操のような軽い体操をしたりするだけでも、血の流れはかなり良くなります。
身体を動かした後に深呼吸をすると、心身ともに緊張が解けるので、非常におすすめです。
また、仕事が終わってお風呂に入った後や寝る前の軽いストレッチも、1日の疲れや緊張を解すのに効果があります。
反対に激しい体操やストレッチは、強張った筋肉へのダメージとなる可能性があるので、実践するとしても、軽く動いた後にしましょう。
基本的に冷えている時は、筋肉が強張ってしまうことが多いので、腰への負担は大きくなります。
トラック運転手は、夏場においてトラック内のクーラーで、冬場は積み降ろし作業時の外の空気で、それぞれ身体を冷やしてしまうことが多いのです。
夏場については、クーラーの温度の調節や、冷たい物をずっと摂り続けないようにするなど、身体を冷やし過ぎないようにしましょう。
冬場については外気の温度なので、調整が難しいかもしれませんが、衣類を着込んだり、腰を温めるサポーターを付けたりすると、しっかり予防できるようになります。
腰痛は、疲労が蓄積すればするほど引き起こされる可能性が高くなるので、腰も含めて、疲れを溜めないようにすることが重要です。
休憩時は、体操やストレッチなどによる対処も必要ですが、それと同じくらい、身体を休めたり仮眠を取ったりすることが、疲れを取るために必要なことです。
限られた休憩時間では、両方の実現は難しいものがあるかもしれませんが、ひとしきり身体を動かしたら、すぐに身体を休めるようにしましょう。
そして仕事終わった後は、十分に睡眠を取ることが、疲れを癒す一番の方法です。
トラック運転手は、労働形態によっては睡眠不足になる人もいるので、そこから連鎖的に疲労や腰痛に繋がることがあります。
やりたいことは色々あるのかもしれませんが、帰宅後は睡眠を最優先にしていきましょう。
そのため、普段の行動と合わせて道具や環境を整えると、更に腰痛やヘルニアを予防できます。
運転シートの改善
運転時に正しい姿勢をキープしたまま運転しても、長時間の運転では腰がつらくなってしまうことは少なくありません。
そこで、腰への負担の軽減として、プラスで活用されるのが、クッションやタオルです。
クッションはトラック運転手用の物が販売されており、種類も数多くあります。
その中でおおまかに、高反発と低反発のクッションに分けられますが、どちらが良いかは個人の座り心地に寄ります。
一方のタオルはクッションよりも安価に済みますが、決して効果が薄いわけではなく、腰の辺りに挟むだけで、かなり楽に感じられる人もいます。
クッションやタオルは、トラックの振動の吸収のためのものとしても利用できるので、その面でも腰への負担が少なくなります。
初めはタオルを挟んで試してみて、もっと快適にしたい場合は専用クッションを試してみるという順番でも問題ありません。
体操やストレッチをする
長時間の運転で血行不良になるのであれば、ストレッチによって血行を良くすることは有効な予防法です。
休憩時間に一旦外に出てから、腕や身体を伸ばしたり、ラジオ体操のような軽い体操をしたりするだけでも、血の流れはかなり良くなります。
身体を動かした後に深呼吸をすると、心身ともに緊張が解けるので、非常におすすめです。
また、仕事が終わってお風呂に入った後や寝る前の軽いストレッチも、1日の疲れや緊張を解すのに効果があります。
反対に激しい体操やストレッチは、強張った筋肉へのダメージとなる可能性があるので、実践するとしても、軽く動いた後にしましょう。
身体を冷やし過ぎないようにする
基本的に冷えている時は、筋肉が強張ってしまうことが多いので、腰への負担は大きくなります。
トラック運転手は、夏場においてトラック内のクーラーで、冬場は積み降ろし作業時の外の空気で、それぞれ身体を冷やしてしまうことが多いのです。
夏場については、クーラーの温度の調節や、冷たい物をずっと摂り続けないようにするなど、身体を冷やし過ぎないようにしましょう。
冬場については外気の温度なので、調整が難しいかもしれませんが、衣類を着込んだり、腰を温めるサポーターを付けたりすると、しっかり予防できるようになります。
十分な休憩や睡眠を取る
腰痛は、疲労が蓄積すればするほど引き起こされる可能性が高くなるので、腰も含めて、疲れを溜めないようにすることが重要です。
休憩時は、体操やストレッチなどによる対処も必要ですが、それと同じくらい、身体を休めたり仮眠を取ったりすることが、疲れを取るために必要なことです。
限られた休憩時間では、両方の実現は難しいものがあるかもしれませんが、ひとしきり身体を動かしたら、すぐに身体を休めるようにしましょう。
そして仕事終わった後は、十分に睡眠を取ることが、疲れを癒す一番の方法です。
トラック運転手は、労働形態によっては睡眠不足になる人もいるので、そこから連鎖的に疲労や腰痛に繋がることがあります。
やりたいことは色々あるのかもしれませんが、帰宅後は睡眠を最優先にしていきましょう。
快適な仕事のために正しい腰痛予防を
トラック運転手が腰痛やヘルニアになりやすいのは、長時間同じ姿勢で運転する環境、と積み降ろし作業で肉体的な負担がかかる環境の2つが、主な原因になっています。
ただ運転時や積み降ろし作業時に、正しい姿勢を心がけ、クッションなどの道具や日常的なストレッチで腰への負担は軽減されます。
そして、労災認定される腰痛は災害が原因であること以外では、仕事をしている期間や重量など、条件を満たす必要があります。
その前提をしっかりと押さえた上で、快適な運転と作業のために、腰痛への予防方法をしっかりと取り入れていきましょう。
ただ運転時や積み降ろし作業時に、正しい姿勢を心がけ、クッションなどの道具や日常的なストレッチで腰への負担は軽減されます。
そして、労災認定される腰痛は災害が原因であること以外では、仕事をしている期間や重量など、条件を満たす必要があります。
その前提をしっかりと押さえた上で、快適な運転と作業のために、腰痛への予防方法をしっかりと取り入れていきましょう。
この記事の執筆・監修
トラQ編集部 佐藤 哲津斗
運営会社、株式会社しごとウェブの代表。運送業界に貢献できるようにトラQを運営しています。
トラQを使っていただいている皆様の仕事探しのお役に立つことができれば幸いです。