最終更新日:2021-11-03
トラック運転手に将来性はあるか?現実と未来を徹底解説
トラック運転手として働いてみたいと転職や就職を考える人はたく
さんいるでしょう。
トラック運転手といえば男性のイメージが強いですが、最近は女性のドライバーも増えています。
働きたいと思っても、トラック運転手の仕事を長く続けられるのか、給与はどのくらいなのかなど、気になることはたくさん…。
トラック運転手の将来性について次のように考えられます。
・物流の需要が高まりトラック運転手の仕事はなくならない
・ドライバー不足を解消するため給料や労働環境の見直し
・資格取得支援制度で資格を取得しやすい
・ドライバー不足を解消するため給料や労働環境の見直し
・資格取得支援制度で資格を取得しやすい
トラック運転手の仕事内容から将来性まで疑問点を徹底解説しますので、ぜひ参考にしてください。
【目次】
1.トラック運転手の仕事とは
1-1.ドライバーの種類
1-2.小型トラック
1-3.準中型トラック
1-4.中型トラック
1-5.大型トラック
1-6.フォークリフト
2.トラック運転手になるために
2-1.免許がない場合
3.トラック運転手に向いている人
3-1.運転が好き
3-2.体力に自信がある
3-3.責任感がある
4.トラック運転手に向いていない人
4-1.運転が苦手
4-2.体力に自信がない
4-3.時間にルーズ
5.女性ドライバーの活躍
6.トラック運転手の現状は厳しいのか
7.トラック運転手でのキャリアアップは可能なのか
8.トラック運転手は転職に有利で魅力的な仕事
9.トラック運転手の将来は明るい
トラック運転手の仕事とは
トラック運転手の仕事内容はただ荷物を目的地へ運ぶだけではありません。集荷や荷積み、荷下ろしなど勤務先によって仕事内容は様々です。
運転以外にも伝票作成や梱包といった事務的な作業を行う場合もあります。
トラック運転手の主な配送先は次の通りです。
・引っ越し業者
・宅配業務
・スーパーやコンビニなど業者への配送
・企業への配送
・宅配業務
・スーパーやコンビニなど業者への配送
・企業への配送
業務内容と同じように働く企業によって配送ルートも無限大。
トラック運転手の1日の仕事の流れは、会社に出勤して配送先の荷物をトラックに積みます。目的地まで運転し到着後は、自分で荷物を卸して配達先へ渡します。
1人で黙々と仕事をすると思われがちなトラック運転手ですが、卸先の人と会話をすることが多いため、コミュニケーション能力が高いとスムーズなやり取りができるので、重要な能力のひとつです。
ドライバーには色々な種類があります。それぞれの特徴をみていきましょう。
ドライバーの種類
トラックには様々な大きさがあります。
運転するトラックによって仕事内容だけでなく、給与面も違ってきます。
小型トラック
最大積載量2トン未満の小型トラックは普通自動車免許で運転できるため、トラック運転初心者に最適です。
また小回りも効くため、女性ドライバーの活躍が多いのも特徴の一つ。小型トラックは地元での荷物受け取り、配送がメインです。
小型トラックの給料は平均18万~20万円で、運送会社によっては25万円近い給料をもらっている人もいます。
ただし長く働いているからといって、給与面が大きく優遇されるわけではありません。
勤続年数20年ほどの平均給料は27~29万円といわれています。
同じ勤続年数のサラリーマンの平均給料は40万円前後なので、小型トラック運転手の給料は決して高いとはいえないでしょう。
しかし小型トラックは宅配業で使われることが多く、お客様から「ありがとう」などの感謝の言葉をいただく場面がたくさんあります。
サラリーマンでは味わえないようなやりがいを感じられるのは、小型トラック運転手の魅力の一といえます。
準中型トラック
準中型トラックを運転するには、準中型免許が必須となります。
平成29年に準中型免許が誕生しました。準中型免許は最大積載量4.5トン未満のトラックを運転できるようになっています。
条件は18歳以上のみで運転経歴も不必要なため、敷居が低いのも魅力です。
準中型トラックの主な仕事先は、コンビニや企業への配送です。配送先は固定されていることが多いため、仕事に慣れるとスムーズに取り組めるようになっています。
準中型トラックの平均給料は23万円~28万円。会社によっては30万円以上の場合もあります。平均年収は350円前後です。
大きすぎない準中型トラックは、若い世代からシニア世代まで幅広く活躍しており、未経験でも長く働けますよ。
中型トラック
中型トラックは最大積載量6.5トン未満のトラックを指し、運転するためには中型免許が必要となります。
中型免許を取得するには、運転歴2年以上で年齢20歳以上が条件です。
中型免許には取得のための条件があり、免許を所持していない人は簡単に取得するのは難しいかもしれません。
中型トラックの配送先の範囲短距離~中距離がメインで、ごく稀に長距離での配送があります。
基本的にはその日で業務を終えられる範囲内での仕事がほとんどです。
中型トラックにはバン・ウイング車やタンクローリー車などの種類があります。バン・ウイング車は製造業者への配送することが多いです。
タンクローリー車は学校などへの牛乳の搬送、燃料の配送などを取り扱います。
中型トラックの平均給料は25万円~30万円。長距離での配送も担当する場合は35万円以上の収入を得られる場合もあります。
大型トラック
大型トラックは最大積載量6.5トン以上のトラックのことで、運転するためには大型自動車免許が必須です。
大型自動車免許を取得する条件は次の通りです。
・21歳以上
・運転経歴3年以上
・普通免許の場合MT車であること
・運転経歴3年以上
・普通免許の場合MT車であること
AT車限定の普通免許では大型自動車免許の取得ができないため、注意が必要です。
大型トラックは長距離での配送がメインとなります。食料品や雑貨を扱う荷物の場合は配送だけでなく、荷物の積み下ろしも担当します。
重工業系の配送の場合は運搬だけの業務がほとんどです。
大型トラックの平均給料は35万円~40万円程度で、中には50万円近い収入を得る人も。平均年収は450万円。他のトラック運転手と比べると収入は多いです。
ただ長距離運転がほとんどなので、身体的にしんどい仕事でもありますが、多くのドライバーは大型トラックでの仕事に憧れるほど、大型トラックを運転している姿はかっこよく見えるようです。
フォークリフト
フォークリフトは物流センターや工場など幅広く活躍しています。人だけでは運べない荷物を運搬するときに使われます。
フォークリフトを操縦するには、フォークリフト免許が必要です。フォークリフト免許は、自動車免許を所持していなくても取得できるようになっており、5日で免許が得られる比較的取得が簡単な免許と言えます。
フォークリフトの平均給料は18万円~25万円ほど。パートでの求人も多くあり時給1,000円からと高いことから、フリーターや主婦に人気のある仕事です。
幅広い場所で必要とされるフォークリフトは需要が高まっており、トラックの免許と併せて持っていると就職や転職で有利となります。
トラック運転手になるために
トラック運転手は、運送会社や物流会社などが主な活躍の場となります。
仕事内容は会社によって様々。配送メインや荷卸しの作業も行うなど、色々な仕事の種類があります。
荷卸しは力仕事といえるため、体力に自信がない人は、荷卸しは受取人が行うといった求人を選ぶと安心です。就労時間は配送距離によって大きく異なります。
大型トラックであれば、早朝や夜間の勤務もあります。日中だけの勤務を希望する場合は、小型や中型トラックの求人を探してみましょう。
中には早朝や夜間の配送を取り扱っている場合があるため、求人の就労時間を必ずチェック。
応募資格も運転するトラックによって大きく変わります。準中型トラック以上であれば、普通自動車免許とは別で免許が必要となります。
応募資格や経験は不問にしている会社が多く、年齢制限も20代~50代など幅広いため、チャレンジしやすい環境にあります。
近年通販の利用の増加などから、トラック運転手の需要が高まっています。しかし仕事がたくさんあるにも関わらずドライバーの数は少なく、ここ数年人手不足状態です。
そのため免許を取得している人は、未経験でもすぐに採用されて働ける可能性が高いです。
反対に普通自動車免許しか所持していない人は、簡単な作業から仕事をして、働きながら免許の取得を目指す流れが多いようです。
免許を所持していない場合の方法についてみていきましょう。
免許がない場合
中型や大型などの免許がない場合、普通自動車免許で運転可能なトラックから仕事を始めていきます。
すぐにでもドライバーとして働きたい場合は、ハードルの低い小型トラックのドライバーからスタートさせると良いでしょう。
働きながら教習所に行き免許の取得を目指します。
多くの会社が資格取得支援制度を設けています。資格取得支援制度は普通自動車第二種免許や中型、大型などの免許を所持していない人に会社が取得費用を全額負担、一部負担してくれる制度です。
ただ全ての会社が取り入れている制度ではないので、求人や会社に問い合わせて確認してください。
トラック運転手に向いている人
トラック運転手は勤務時間や仕事内容も複雑なので、一般的なサラリーマンの仕事とは全く違います。
特殊な業界であることから、向き不向きが存在しています。トラック運転手に向いている人とは、どのような人を指すのでしょうか。
運転が好き
運転が好きであることはトラック運転手として必須条件です。
トラック運転手は長時間の運転が求められるため、運転することに全く抵抗がなければないほど向いているといえるでしょう。
休憩所ではドライバー同士の雑談を楽しめるひと時も。
また色々な地域へ行けるため、新しい場所へ行くことが好きな人もおすすめです。
体力に自信がある
トラック運転手の仕事は荷物を目的地まで運ぶことですが、長時間の運転は体が疲れやすく、体力が求められる仕事です。
また荷物の積み下ろしの作業に携わることもあるため、身体的負担が大きいです。
ハードスケジュールにも耐えられる忍耐力や体力に自信がある人は、トラック運転手に向いています。
責任感がある
時間厳守を求められることが多いため、責任感が強い人はトラック運転手に向いています。配送時間に遅刻するはトラック運転手としてご法度なほど、配送時間の厳守は徹底しています。
ただ届け先の時間を確保するのではなく、休憩時間や道路状況も確認しながらスケジュールを組み立てられる柔軟性も求められます。
トラック運転手に向いていない人
次にトラック運転手に向いていない人の特徴をみていきましょう。
トラック運転手に向いていない大きなポイントは運転が苦手であることです。
さらに一人で黙々と作業をするわけではなく、人との会話も必要となるため、コミュニケーションをとることが苦手な人は向いていないかもしれません。
運転が苦手
運転に苦手意識がある場合、トラック運転手として長く続けることは難しいかもしれません。
小型、大型トラックに関係なく、トラック運転手の勤務時間のほとんどは運転です。
トラックドライバーなのに運転が苦手となると、運転すること自体が強いストレスの原因となってしまい、体調を崩す可能性があります。
また運転が下手な人も向いておらず、狭い道や複雑な道路を運転する場合があるため、運転技術に自信がないと続けづらい仕事です。
しかし運転技術に関しては、毎日のトラック運転で自然にコツを掴み、技術が向上することも考えられます。
体力に自信がない
トラック運転手は拘束時間が長く、荷物の積み下ろしなどの力仕事も要するため、体力に自信がない場合は向いていないかもしれません。
またトラック運転手の勤務形態は日ごとに異なります。毎日同じ勤務時間ではないので、慣れるまでは身体が疲れやすくなることも。
荷物の積み下ろしは会社によっては、他の担当者がいる場合もあるため、体への負担を大きく減らせます。
そのような求人を探すことで、長くトラック運転手として続けられるかもしれません。
時間にルーズ
トラック運転手は時間厳守であるため、時間にルーズな人は向いていないでしょう。
特に宅配業者の場合はお客様が荷物の時間を指定しているため、遅れてしまうとクレームに繋がってしまいます。
スケジュール管理がしっかりとできて、時間に余裕をもって行動できることが重要です。
女性ドライバーの活躍
近年、女性ドライバーの活躍が広がっています。背景にはドライバー不足を解消するためといわれています。
そのぐらい女性ドライバーへの期待は大きく、会社も室内を綺麗に改装したり、女性更衣室や手洗い場を設置して、女性ドライバーを迎える準備をしています。
女性が働きやすいように、長距離の運転は複数人で乗り継ぎをして負担を減らす会社も増えています。
また育休や子供手当、子供の急な発熱などによる休みにも柔軟に対応をしてもらえるため、以前のドライバー業界よりも働きやすい環境にあります。
トラック運転手の現状は厳しいのか
トラック運転手は人手不足から1人の仕事量の負担が大きいのが現状です。
原因としてはドライバーの高齢化や労働時間の長さ、仕事がしんどいなどが挙げられます。
特にトラック運転手は収入が低いというイメージが強くあり、トラック運転手を希望する人が少ないといわれています。
しかし、ドライバー業界はマイナスイメージを払拭するために、中距離、長距離手当や役職手当などの福利厚生を設けて、給与面や労働環境を大きく見直し働きやすい職場を作り出しています。
トラック運転手でのキャリアアップは可能なのか
トラック運転手としてキャリアアップは可能です。資格がない場合は中型免許の取得から目指し、大型免許へのキャリアアップを図ります。
さらにドライバーの上を極めるのであれば、けん引免許を取得してトレーラーのドライバーとしての活躍も出来るようになっています。
またドライバーではなく管理職としてのキャリアアップも可能で、国家資格である運行管理者や衛生管理者などの資格取得があります。
長く続けてほしいと願う会社が多く、福利厚生やキャリアアップには力を入れています。
会社によっては長く続ければ続けるほど給料やボーナスアップに繋がり、やりがいを感じられるでしょう。
トラック運転手は転職に有利で魅力的な仕事
30代~40、50代で転職を考える人は少なくありません。トラック運転手は普通免許だけでも始められる仕事です。
トラック運転手は近年人手不足であるため、経験がなくてもやる気があると採用される可能性が高いです。
また60代、70代になっても現役で働ける環境にあるため、将来も安定しています。
ステップアップをして最高峰の大型トラック運転手を目指すなど、長く続ければ続けるほど経験が財産となり、結果を肌で感じられる魅力的な仕事です。
単調な作業に感じることもありますが、配送先での受取人や同業者との会話など、トラック運転手だけしか味わえない経験がたくさんあります。
トラック運転手の将来は明るい
トラック運転手の将来性について紹介しました。内容をまとめると
・物流がなくなることはないためトラック運転手の仕事も終わることはなく、長く続けられる
・ネット通販の需要によりドライバー不足となり、多くの人に応募してもらうため給料の見直し、未経験でも働きやすい労働環境を用意
・免許を所持していなくても資格支援制度を設けて会社が負担してくれるため自己負担が少なく免許を取得できる
・ドライバーだけでなく、国家資格などを取得し管理職としてのキャリアアップも可能
・中距離、長距離運転の手当や休日手当などの福利厚生がしっかりしているため安定した収入を得られる
・ネット通販の需要によりドライバー不足となり、多くの人に応募してもらうため給料の見直し、未経験でも働きやすい労働環境を用意
・免許を所持していなくても資格支援制度を設けて会社が負担してくれるため自己負担が少なく免許を取得できる
・ドライバーだけでなく、国家資格などを取得し管理職としてのキャリアアップも可能
・中距離、長距離運転の手当や休日手当などの福利厚生がしっかりしているため安定した収入を得られる
トラック運転手は体が健康である限り、長く続けられる仕事です。
物流はなくなることはないので、安定した仕事、収入を得られます。
トラック運転手なしでは日本の物流は動きません。そのぐらい大切な仕事であるため、トラック運転手としてのやりがいや魅力を感じられます。
今後もトラック運転手のニーズは高まっていくため、仕事がなくなるといった心配はないでしょう。
トラック運転手でのキャリアアップもできるので、トラック運転手として働いてみたい人はぜひ、求人サイトをチェックしてみてください。
この記事の執筆・監修
トラQ編集部 佐藤 哲津斗
運営会社、株式会社しごとウェブの代表。運送業界に貢献できるようにトラQを運営しています。
トラQを使っていただいている皆様の仕事探しのお役に立つことができれば幸いです。